お風呂に入る時にプラスチックバスケットに必要な入浴用品を入れて入浴時にそれぞれ持ってってもらおうと、綺麗にした洗面所の戸棚を整理していた。
ここには、タオルの類いや、薬箱、さッとしまえるようにバッグを入れる空きスペースを作っていたり、棚のひとつにはお料理のレシピをファイリングしたものや、後から目を通そうと一時的に置いておく郵便物等々。
その中に、ファイルの帯に父の名前の物があった。
母の葬儀に関するものや、香典返しの目録や住所録、年金に関する書類・・・・
これらのものも、終わったこと。思い出と同じ扱いで、処分しなくては、残されたものが始末に困るだけ・・・
そう思いながらパラパラめくっていると、1枚の戸籍謄本のコピーが出てきた。
父がこちらのマンションを借りる時に必要だったのだろう。
そこには、兄の『除籍』の文字が刻まれていた。
『平成25年・・・・・除籍』
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