あすみとモラハラ夫との卒婚生活

モラハラ夫  卒婚生活 カサンドラ

モラハラ母 悲しい歯の記憶4


また歯が痛みだした。

歯は、この前、前歯が折れてジルコニアを入れたばかり。
私の歯はしょっちゅうさわっている

歯にまつわる話は幼少の時に始まった。

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本当に歯はコンプレックスで、子供達には、同じく思いをしてほしくないと、歯磨きにはとても気を遣った。


4人なので、みんな、同じように綺麗とは言えないけれども、学校から歯科健診のプリントをもらったらすぐに歯医者さんに連れて行った。
お金もそれほど、かからなかったし、治療も1日で終わった。

どうして実母は私を歯医者に連れてってくれなかったのだろうか。
歯がとれて血を流していたのを見て、治療したらとんでもなくお金がかかりそうだとでも思ったのだろう。

とにかく私にはお金をかけたくない、使用人のような扱いだった。


あれは、母親が、74.5歳だったと思う。

「歯が抜けたところが痛くてものがたべられない」
と、とても痛そうに言うので
「入れ歯にしたら?」
と勧めたら「はああ?」と耳を疑うようなことを言ったのだ。

「いやいや、最後まで、自分の歯で食べるようにせんといかんと思って、今、歯を治療しとるんよ、全部で200万かかるらしいわ」

「200万かけて、歯をやりかえるん?」

「そうよ!」

呆れてものが言えなかった。

私の歯が折れて血を流して痛がっている姿を見ても、病院にも連れて行かなかったのに、あと、10年も生きられるかどうかわからない、70も、半ばを過ぎて、200万円かけて、自分の歯を治療するとは、どこまであつかましくて、狡猾なんだろうか。


「私の歯が折れても病院にも連れて行かなかったのに」
と、喉まで出かかったが、言ったところで、
「そんなことあった?」

くらいの返答しかしないだろう。

昔から自分さえ良ければいい人だ。

この母親じゃなかったら、未だにこんなに、歯を気にしてしょっちゅう病院にかかることもなかっただろうに・・・
鏡を見る度に悲しく悔しく思う。



危篤になり、病院のベッドに横たわる母が、力をふりしぼって「通帳にお金がある」と言う。

自分の死期を悟って、もう連絡も途絶えた兄のことはあきらめたのか、「何かに遣い」
と、それだけ言うのに体じゅうの力をふりしぼった。

私は即座に
「直也の歯を治すわ、私は歯が折れても病院にも連れてってもらえんかったからね、直也にはそんな思いはさせたくないからね」




自分に非があっても、たたみかけるように言い返す母だったが、それを言うと力なくジロッと私を見ただけだった。











 

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