朝、電話したら、昨日電話した時より声が元気だった父。
電話でわざと質問してみる
「朝は何を食べるんだったっけ?」
「ごはんと、昨日、あんたが持ってきたおかずがあったろ、あれ食べるわ」
「そうそう、薬を飲まんとだめよ、薬はどこにある?」
「冷蔵庫に貼っとるわい」
「そうそう、何個ある?」
「3つあるなあ」
「そうよ、3つよ、それを朝、飲むんよ、わかった?」
「ああ、わかったわかった」
今日は大丈夫。
そう思ったのに、お昼に行ってみたら、やっぱり薬を飲み忘れていた。
忘れっぽくなった。
仕方ないけど。
カビで真っ黒になったお風呂場は、カビとり洗剤とブラシでごしごし洗って、前よりはずいぶんとましになったけど、あああ、ここも、あっちの隅も自宅にあるヒダカの高圧洗浄機を使ったら、短時間でさっぱり綺麗になるのになあ・・・
そうは思ったけど、ヒダカの高圧洗浄機は重すぎて、自宅の石段を持って降りるには、私ひとりではとても無理だろうな。
お隣さんに頼まれて貸してあげた時、旦那さんと奥さんが一緒に持ってきてくれた。
夫には頼めないかな、あからさまに嫌な顔するだろうし・・・。
今日は、キッチンの排水溝の掃除。ハイターを買ってきて洗った。
あとはトイレの床。
トイレクィックルのペーパーが干からびていて、新しく買っていった。
カビの匂いなのか、トイレの匂いなのか、なんとも言えない匂いがしたけど、床を拭くだけで、あまり匂いがしなくなった。
拭き掃除もしていた父だけど、ここのところはあまりしなくなっていたんだと思った。
とても悲しくなったのはベランダに取り付けたこれ
「あれ、何?」
そう聞いたら
「ああやって、お米を少し入れとくと、小鳥が食べにきてな、せいがええわい」
コロナ禍でマンションの住民ともソーシャルディスタンスで、趣味の囲碁や将棋、カラオケもできなくなって、話相手がなくなり、小鳥でも手なずけて、淋しさを紛らわそうとしていたなんて、悲しくて可哀想すぎる。
しかも、今は圧迫骨折になって、外に買い物も出かけられなくなって、私以外、訪ねてくる人もないなんて・・・。
明日、息子と訪ねてみようと思う。
息子に頼んでみたら、「いいよ」と言ってくれた。
食欲はまるでなかったが、息子が評判の店のカレーをテイクアウトで持ってかえってくれ、食べた。
今からどうなるんだろう。
考えはじめると、悲しくなる。