週の真ん中に帰って作ると、慣れない家事に翻弄される夫も、「少し楽ができる」とまんざらでもなさそう。
帰省したときに義兄からもらった車海老を調理して欲しいと昼間にラインがあった。
スーパーで買い物をして、自宅に帰ると、相変わらず、タロがちぎれそうなくらい尻尾を振ってくれる。
準備していた苺サンドを作った時のパンの耳を「おすわり!」と食べさせると、さらに尻尾を振った。
やんちゃだけど、まあまあ可愛い。
もらって帰った車海老はカチカチに冷凍してあり、海老フライにしたかったのに解凍が間にあわず、バジルソルトで焼くことにした。
後は、息子の好きな子持ち鰈の煮付け、ポテトサラダ、きんぴらごぼう、白菜と肉団子の煮物。
明日用に、サラダ用に鶏ももを酒蒸ししてタッパーの容器に入れておいた。
1週間ぶりの私の料理に
「ああ美味しい」と文句を言わずに食べてくれた。
毎日毎日、仕事の帰りに買い物に行って晩御飯を作り、後片付け、洗濯に風呂掃除・・・(以外は)
自宅を出てまだ、1ヶ月にもならないが、慣れない家事で疲れた様子だった。
これで、食事に文句でも言ったら、もう作りに来てくれなくなる とでも思ったのかもしれない。
文句をつけずに食べる姿に夫の変化を感じた。
それに「じゃあ、帰るわ」とソファから立ち上がると「ありがとう、また頼むわ」と、そう言った。
「ありがとう」なんて、聞いたことがない。
たまに作るから今日は頑張れたが、私はこのルーティーンを5年半繰り返してきたのだ。
夫は私の作る晩御飯に文句ばかり言っていたが、買い物する側、調理する側になって、少しはその大変さがわかったのだろう。
少しずつ持って帰ってきた。
明日のお夕飯、実父にも少し持って行こうと思う。