お昼に夫からラインが届いていた。
これは一体どういうことだろう
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夫が毎日、頭に振りかける増毛スプレーの粉が霧状に舞い、空気中の埃を吸着してありとあらゆるところに付着し、スリッパで床を歩くと『ネチャネチャ』と音がするほどだった。
隙間という隙間、桟という桟には黒い粉が付着し、毎日の拭き掃除では間に合わず、くたくたになるほどだった。
「そのスプレー止めて欲しい」
と言ったところで、聞く耳をもつ夫ではない。
仕事から帰ったら、冷蔵庫に買い物した物を入れ、まずは朝の食器の茶碗洗い。
そして食事の支度、嫌味と文句を聞きながらの食事、そして後片付け。
増毛スプレーで周りが黒いぬるぬるしたお風呂に浸かり、白いはずの灰色のタオルで顔を拭く。
あっちもこっちもまっくろけで、掃除しても追いつかなかった。
みんなで仲良く気持ちよく暮らしたいと建てた一戸建て注文住宅、
なのに、本当に汚かった。
「俺は気にならないねっ!気になるんなら自分でやれよっ」
そう言って汚すだけの夫に、精も根も尽き果てて、引っ越してきたのだ。
ところがどうしたことだろう
夫からとどいたラインには真っ黒になった床を掃除してワックス掛けした写真が送られてきたのだ。
これは進化と言っていいのだろうか?
お正月には娘が彼氏を連れて帰ってくる。
彼氏の家は、うちと同じ築年数なのに
「めっちゃ綺麗な家、うちと全然違う!」
と娘が言い放っていたことに、マズイと思ったのかも知れない。
私は毎日、仕事で、年末は、たぶん、お節料理を作るだけで精一杯だろうと思って諦めていた真っ黒けの床。
夫が綺麗に掃除してくれたら、少しモチベーションも上がる。
子供の発言、特に長男長女の発言は効力が大きい。
綺麗になると家に帰るのも足取りが軽くなる(*^3^)/~♡