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モラハラ母のいた家 何十年も前の悲しい歯の記憶 3


今日は気になるモデルさんの話しをしようと思う。

まだ彼女が20代後半だったかも知れない。

背はすらりと高く、とにかくスレンダー、顔がちっちゃくて首も細~い。母親は著名な作家で、父親が外国人という。
彼女のエキゾチックな顔はやはりハーフだからだろうか。


ずいぶんと前に、ワイドショーで、ともに芸能界で活躍する弟の結婚かなんかでコメントを求められた時だったと思う。私は見逃さなかった。

歯に、コンプレックスを持っている私はどうしても歯を見てしまうが、彼女の歯は私と同じくらいほんとに酷かった。

歯茎と歯の間が黒くて、前歯の色が黄変していた感じを見ると、保険診療のレジンを使っていたのだと思う。それも、ひとつひとつ歯の色が違っていたので、別々に治療したかも。
(でもモデルよ?)
そんな疑問を持ちながら、たまたま美容院で置いてあった雑誌を手にとると、彼女がクールな面持ちで口角を上にあげて写ってはいるが、歯は見せてない。
いや、これは歯をわざと写さないように、遠くからのカメラワークだったり、うつむいてみせていたりで、歯を写さないようにしているのだと思った。




そんな彼女が、間を空けずに、朝の番組、『はなまるマーケット』に出演するという。
雑誌ならいろんな角度で撮り、歯を写さないようにするのは、難しくはないと思ったが、私はあのみっともない歯で、しかも、トーク番組で、カメラが寄った時に、どんなふうにするんだろうか、それとも、短い間に前歯の治療を済ませてしまったかと、とても興味をひいて、朝から『はなまるマーケット』をくいいるように見ていた。

すると、最初に登場したときも、「スタイルいいですね~」などと褒められながら会話をするも、カメラは決して近寄らず、また、司会の薬丸くんが写真をめくりながら話題をふっても、写真は大写しになりながら、決して彼女の口元は写すことはなかった。
きっと歯は治療中で、「近くから写さないでください」と伝えていたのだろう。

暫くしてから雑誌で見る彼女はにっこり笑った写真も載っていたが、セラミックの綺麗な歯に変わっていた。


この作家さんの本は読んだことはないけれども、彼女がお腹にいる時に海外にわたり、知らない土地での子育てにとても苦労されたと聞いたことがある。
時代も時代で、知らない土地で、ただただ生き延びることだけに必死で、子供の歯まで気が回らなかったのだろう。

徹子の部屋に出演していた時も、母親との関係を
「私の母親は、べったりな感じではなくてどちらかというと、早くひとりで大人になりなさい という放任主義でした」と言っていた。

仕事が忙しくて、入学式や授業参観にも来なかったと言っていたが、今となっては子供時代は少し淋しい思いをしたかも知れない。

私は人と話す時に、ついつい相手の歯を見てしまう。
歯並びだったり、歯の色だったり・・・
生まれもったもの や遺伝もあるかも知れないが、私はその人の幼少期の親との関係性を想像してしまう。

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ちなみに私に子供が生まれたころ、兄が、「はじめて歯医者にかかったよ」と話していたのを思い出した。兄にはそれまで、虫歯など1本もなかったということだ。遺伝なんかじゃない。


抜けるような青空に少しだけ白い雲がかかった秋の空の元、全校児童が集められた朝会で、あの真理ちゃんの名前が呼ばれた。
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「前に出てきてください」

いつも着ている、胸のところに大きな赤いいちごのアップリケのあるベストを着た真理ちゃんが、6年生の列からかけ足で朝礼台の前に進み出た。

「歯のコンクールで一番歯が綺麗だと市から表彰状が届いていますよ」

と皆の前で表彰状が読み上げられて「おめでとう」と校長先生から手渡された。

みんな大きな拍手をした。

いつも一緒に遊んでいる真理ちゃんが表彰されたなんてと羨ましかったと同時にすでに1本 歯の無い私は、自分がどんなに努力したところで、手が届かないものだ とそれまでにも何度となく感じたあきらめのような気持ちになった。

おやすみには家族でお出かけして可愛いフリルのワンピースにバスケットを提げて車から降りてきた真理ちゃん。
きっといつも家族が傍にいて、真理ちゃんの成長を見守っていたのだろう。

















 

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