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真理ちゃんから届いた招待状とあの頃の私


はじめに

どうして私が母にも夫にも精神的な大人の嫌がらせ(モラルハラスメント)を受けるようになったのか、思い出しながら、生い立ちを綴っています。



それが家のポストに入っていたのは、私が社会人となって働きはじめて3年ほど経った頃だと思う。

過酷なOL時代

当時、日本経済は、バブル景気の真っ只中。金融のOLとして過ごした間、会社は好景気で、臨時賞与もでるほど。
女性社員はワンレン、ボディコン、肩パットの入った派手めなスーツに、前髪だけ立ち上げた長い髪の毛がお決まり。

男性社員は、コロコロと車を買い換え、2日に1度は夜の街に繰り出し酒を飲んでいた。
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最初はのんびりした会社だったのに、支店長が変わり、パワハラな課長が上司となってから、毎日、歩けなくなるほど働いた。

当時、一般職の女性社員は腰掛け程度の仕事しかしないとみなされ、また、私自身も、結婚までの『つなぎ』と捉えていた。

周りの友達みたいに家を出て独り暮らしの経験をしてみたかったなあと思う。

今でも聞くと
「一生で、一番楽しかった時期!」
と、みんな口を揃えてそう言う。

友達と遅くまでおしゃべりしたり、お酒を飲んだり、お洒落して彼氏とお出かけしたり・・・

私の周りの友達は、たまたま恵まれていただけかも知れない。
在学中に海外留学、大学院に進む友達もいたし、2つ大学に行った子もいた。


そんな話を母にすると、

「うちは公務員だからね!よそとは違うのよ!」
「海外でもどこでも、自分で働くようになってから行きなさい!」

とよく言われた。

もっとも、一緒に働いていた同僚達はみな、自宅から出たことのない娘ばかりで、それが一般的なのかもと、外に出た友達を羨ましくもあったけど、だからといって不幸とも思わない。
そんなこと言ったらバチがあたる。


就職難の時代に
『金融会社に入社できた』
と、母は私の一生のうちでそのことを一番喜んでいたような気がする。

まだそのころは、男女雇用機会均等法もなく、女性社員は男性社員にお茶を出し、飲み会の時にはニコニコ愛想よくお酒を注ぎに回らなければならない。

今だったらセクハラととられるような事も、笑って上手にかわさなければ、「女のくせに愛想がなくて可愛くない」になってしまう。

直属上司の凄絶なパワハラについては、思い出したくないからあえて書かない。
私も、また同僚も戦い抜き、最後には人事にみんなで直訴して会社を追い出してやった経緯がある。

歩いても20分とかからない距離に会社はあったのに、夜おそくまでの残業、残業で毎日タクシーに乗って帰り、タクシーで出社していたこともあったかな。

会社ではパワハラ上司、家に帰ると小さい頃よりもパワーアップしたモラハラ母が待っていて、

私はいつしか

『モラハラ耐性体質』

になってしまい、不条理と思うことや、理不尽と思うことも、長くモラルハラスメントを受け続けることで、乗り切る力を蓄えてきたのかも知れない。


真理ちゃんからの招待状

ポストに届いていたのは、真理ちゃんからの手紙。
中には真理ちゃんのリサイタルのチケットが入っていた。
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『久しぶりですね、お元気ですか?今度リサイタルを開くことになりました。お母さんと是非いらしてね』

そんな内容だったと思います。

東京の音大に進んで暫く経験を積んだ後、地元のコンサートホールでリサイタルを開くというものでした。

思いがけない手紙に、嬉しさ半分、戸惑い半分
長い間会ってなかった真理ちゃんが、自分の夢を叶えてリサイタルを開く・・・
きっと、高校生の時よりももっと綺麗になって、美しい音色でピアノを奏でることだろう。

過酷なOLとして働いている自分を惨めに思ったわけではないけど、夢を叶えるために、母娘してずっと努力し続けて、立派に成長した姿を想像するだけでも、気後れしてしまった

「真理ちゃん、リサイタル開くんだって」

と、手紙のことを母に伝えると

「ふーん」

とだけ答えてテレビを見ながら笑った。


「えーすごいじゃない、行こう」

と、言ってくれたら、行ったかもしれないけど、
気後れしたまま、引き出しに手紙をしまった。


今となってどうして、花束を持って行かなかったのかなと、少し後悔している
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真理ちゃんとはよく喧嘩して泣かされて帰っていたらしいけど、そんなのは小さいころはありがちなこと。

真理ちゃんが住んでいたおばあちゃんの家の庭に咲いていた梅紫色のおしろいばな

黒いごつごつした種を取り出したり、蜜を吸った後、「ほら、落下傘みたい~」とおしろいばなを逆さにしてくるくる回りながら落ちていくのを見て笑った。


もうあの頃には戻れないのに







 

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