あすみとモラハラ夫との13000日

毒親育ち モラハラ夫 エッセイブログ

モラハラ母のいた家 母に頼んだ東京のおみやげ その2

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母がいない間の1週間は、3人で焼き肉をしたり、おそうめんを食べてみたり、同じようなもので、少し飽きた。
それに、お喋りな母がいないと、なんとなく家が暗かった。

でも、頼んだあみあげの靴をきっとおみやげで持って帰ってくる♪
田舎のデパートでは、そんな流行の靴など、入るはずがない。

ああ!楽しみだなあ

そんな気持ちで母の帰りを待っていた。


「ただいまあ」

「あ!帰ってきた!」

夜になり、ちょうど、お夕飯を食べようかというときに母は帰ってきた。
廊下を小走りに玄関まで出迎えると、行くときは「ちょっと派手かなあ」と言っていたグレー地のシルクシフォンのワンピースをそのまま纏い、疲れたようにもあったけど、上機嫌だ。

「お母さん!靴は?!」

「ああ、これ、」

そう言って玄関で靴を脱ぐと、旅行鞄から無造作に取り出した薄茶色のビニル袋を、私の胸に押し付け、そそくさと居間に向かった

「ありがとう!」

そう言って袋の中を見ると、それは頼んだあみあげの靴ではなくて、コルクの底に白と赤のバッテン印みたいなビニル紐のついたサンダルだった。

「えー!これ全然違うじゃんー」

雑誌には街ゆく女の子達が皆、あみあげの靴をはいて闊歩している写真が載っていたので、そこらじゅうではいてるのかと思ったが、母は

「そんな靴、どっこも売ってないよ!」

「ほんとにぃ?探したあ?」

「探したよ、表参道から銀座三越から伊勢丹から、靴屋という靴屋は全部のぞいたけど、そんな靴なんかひとつも見なかったわ しょうがないからそれ買ったんよ」


「・・・・・」

楽しみにして待っていただけに、ほんとにがっかりしてしまった。
でも、そうやって探してもなくて、東京のデパートで買ってきたサンダル

足をそっと入れて眺めてみたら、流行りの洋服とは合いそうになかったけど、東京で買ってきてくれたんだからと、探してもなかったんだからと自分を納得させた。






高校生になってから、友達に誘われて教会をのぞくようになった。
もともと日曜日は学校の礼拝か、教会か出席するようになっていたが、学校に行くより、少し時間が遅いはじまりと家から近いという理由で、誘われるまま、行くようになった。
ボランティアで、施設に慰問に行ったり、バザーをしたり、本来の礼拝はもとより、他の学校の先輩、後輩ともつながりができて、教会は私の心の拠り所となり、またとても楽しい場所となった。


夏が終わろうとしたその日、最後にみんなでバーベキューをしようということになり、みんなで材料の買い出しに行った。

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みんな学生、少しでも安いお店でお肉や野菜を買うために向かったのは、駅裏の雑居ビルの1階にあるスーパー。
何でもある。
お肉や八百屋、魚屋、おつけものを売っているかと思うと、隣にはゴム紐や靴下、ステテコなんかもある。

お肉やさんでお肉を選んでいる友達を待っている間、ふと目に止まったのは、隣にあった靴屋。

ステンレスのラックに並べられたたくさんのつっかけやサンダル、その中に、この前、お母さんが東京のデパートで買ってきたという底がコルクで、白と赤のバッテン印のおんなじサンダルも並んでいた。
白と紺色の色違いのものもいっぱいあった。


(東京に売ってるんだもんなあ)

高校生の素直な気持ちの私は、その時には同じものがある くらいにしか思わなかった。